食料品から日用品まで、さまざまなものが値上がりしている昨今、家計を預かる者にとって「少しでも安くいいものを」と願う気持ちはより一層強くなっている。そんな日々の欲求を叶えてくれる場所のひとつがスーパーマーケットかもしれない。3年ぶりに開催された待望の総選挙。あなたが推すスーパーはランクインしたのか。2万4844人が出した答えは──。【前後編の後編。前編から読む】
TBSラジオの生活情報番組『ジェーン・スー 生活は踊る』が主催する名物企画「スーパー総選挙2022」の結果が、10月20日に出揃った。3年ぶり、今年で4回目となるこの企画は、ラジオリスナーがイチオシのスーパーマーケットをメールと番組ホームページの投票フォームで投票。9月5日から10月19日までの得票数でランキングを決定する。
第1位に輝いたのは「オーケー」だ。第1回から4連覇を成し遂げ、絶対王者ぶりを見せつけた。以下、2位には、埼玉を代表する地域密着型スーパー「ヤオコー」、3位には「ライフ」が入った。
今回の総選挙の特徴は、「総菜の豊富さ、クオリティーの高さ」が投票理由の多くを占めたことだった。番組プロデューサーの刈屋瑛子さんが話す。
「上位のスーパーは、マストというくらいお総菜に力を入れているように感じます。コロナ禍で世のお母さん、お父さんたちは3食作ることが苦痛になった。そんなときに頼りにしたのがスーパーの総菜だったのではないでしょうか。
例えばライフは『BIO-RAL』というオーガニックのプライベートブランド(以下PB)を始めましたが、そのお総菜がものすごくおいしいんです。ロピアは精肉店から始まったので、PBのベーコンやハムもおいしいし、お肉系の揚げ物の味も素晴らしいと評判です。また、ベイシアが前回から大きく順位を上げたのも、お総菜の種類の多さが理由だと思います」
さらに、今年に入って何度も押し寄せてきた値上げの波は、スーパーに苦渋の決断を迫ったが、「それでもなんとか家計を応援したい」という熱が伝わるスーパーに投票が集まったようだ。
たとえば1位を獲得したオーケーは、他の追随を許さないほどの低価格を実現している。理由のひとつとして、商品の仕入れ方に特徴がある。商品の数を絞り込むかわりに、トップシェアにはこだわらず、特定のメーカーのものを大量に仕入れる。そうすることで、売価を下げるという仕組みをとっているのだ。
また、刺身パックにはツマや装飾(バラン、菊の花)をつけないなど、省けるところは徹底的に省くという姿勢を貫いている。