止まらない物価上昇が家計に大打撃を与えている。未曽有の物価高を乗り越えるためには節約のほか、「懸賞」も一手となるかもしれない──。「実はコロナ禍で、懸賞人口が急激に増えたんです」とは、懸賞の達人・長場典子さんだ。
「巣ごもり生活が続く中、家でできる“プチ稼ぎ”として始めた人が多く、“パートで働くよりも稼げる”という主婦も。懸賞はいま注目されているんです」(長場さん・以下同)
長場さんは懸賞ライター。主な著書に『ガバちゃんの懸賞入門』(白夜書房)があり、ひと月に平均約100枚の懸賞はがきを書いている。多いときはひと月に300枚もの懸賞はがきを送り、総額4300万円分を当てた懸賞界のレジェンドだ。
コロナ禍でリモートが普及してからは、懸賞賞品もインターネットを使ったバーチャルツアーや料理教室などが主流になったが、最近はコロナ禍も落ち着いてきたせいか、ホテルの宿泊券やテーマパークの入場チケットなど、レジャー関連の賞品が当たる懸賞も復活してきたという。
とはいえ、懸賞人口が増えた分、当たりにくくなっているのは事実。だからこそ、漫然と応募するのではなく、“当てるための応募”の仕方を教えてもらった。
選ぶのは“人”!人情に訴えかけよう
長場さんは、当選率を上げる重要ポイントをこう語る。
「はがきはもちろん、SNSなどインターネットを使った応募も多くの場合、当選者を選んでいるのは“人”です。つまり、主催者は、当てたい人や当選にふさわしい人をきちんと選んでいます。ですから、主催者側が何を求めているのかを予測するのが大切です」
自分が主催者なら、どういう人に賞品を贈りたいか逆読みし、はがきやSNSのコメントを書く。その意識があるかないかで、当選率は変わるという。
以下、長場さんの当選テクニックを紹介しよう。
懸賞主催が初めてのキャンペーンを狙う
「初めて懸賞を行うことをアピールしているメーカーは、キャンペーンの成功に懸けています。コメントもじっくり読んでくれるので、がんばって書いた分だけ当たりやすいと言えます」