節約にもつながる
この2つは国家資格だが、民間資格にもシニアにお勧めのものがある。
「ビックカメラなどで『有資格者多数在籍』と謳われている家電製品アドバイザーは、量販店でかなり重宝されます。売り場を訪れた人に家電製品について分かりやすく説明するのが仕事。資格を利用して稼ぐだけでなく、手に入れた知識で節約生活という二重のメリットが期待できそうです」
試験の難易度も高くなく、準備期間は1か月が目安だという。
医療事務の資格では、診療報酬請求事務能力認定試験を推奨する。
「健康保険関連の法律など医療に関する幅広い知識が問われます。医療機関の求人で有利になるのはもちろん、医療の問題点などを専門的知見に基づいて検討できるようになります。取得によりアルバイトの時給アップ交渉で有利になるはずです。準備には最低3か月を見ておきましょう」
ペーパーテストだけでなく、実技も必要になるのが介護職員初任者研修。
「かつてホームヘルパー2級と言われた資格で、一定期間の講習とその後の実習を経てペーパーテストを受けます。真面目に講習を受ければ、ほぼ取得可能。介護業界に挑戦する際は持っていれば有利でしょう」
WEBライティング能力検定もシニアが活かす道があるという。
「今後、SNSなどWEBでの発信を増やして収入アップに繋げたいと考えるシニアにお勧めです」
鈴木氏は「稼ぐために資格を取る、ではなく、“この仕事がしたい”から逆算してどんな資格を取ればいいかという発想が大事です」と説く。
資格は目的ではなく、稼ぐ手段と肝に銘じたい。
※週刊ポスト2022年11月11日号