「株価のバブルが崩壊するなら、私が大統領になる前にしてほしい。就任の翌日に起こるのであれば、前日の方がまだましだ」
米大統領選挙で劇的勝利を収めたドナルド・トランプ氏の語録の一つだ。奇しくも希望通り、大統領選開票日から金融市場はトランプショックに見舞われ、東京市場では日経平均株価が一時1000円を超える急落となった。
トランプ氏が選挙戦で主張したようにメキシコ国境に壁をつくるなどの保護主義に走った場合、「最悪、大恐慌に近い世界経済の縮小が起きかねない」(経済アナリスト)という“不安心理”が売りにつながった。
しかし、当選翌日、日経平均は約1000円の反騰を見せた。株の専門家たちはトランプショックはあくまで瞬間的な混乱現象とみている。
「ヒラリーなら売りだったが、トランプ勝利は逆に買いのチャンスです」
そう語るのは投資顧問会社「マーケットバンク」代表の岡山憲史氏だ。