「現在、米国の労働統計など足元の経済指標は堅調で、株価が下がり続ける状況にはありません。政策的にも、トランプ氏は富裕層重視ではなく、中間層や低所得者層への大幅減税と法人税の大幅引き下げを公約している。
中間層以下でも自動車や住宅が買えるようにして、学生も、奨学金がないと学校に通えないような状況を改めると、多くの国民にウケる政策を掲げています。今後、トランプ政権が期待感に変わる可能性は高い」
トランプ氏の大統領選の勝利演説には、大減税に加えてさらなる株価の好材料が盛り込まれている。「都市部のスラムやトンネル、高速道路などのインフラを立て直していきます」という公共事業拡大政策だ。
大統領選ではヒラリー氏も2000億ドル以上の公共事業を公約していたが、トランプ氏がぶち上げたのは4倍の総額1兆ドル以上。この“トランプノミクス”が日本の株価を大きく押し上げると、岡山氏は見る。
「短期的には為替が円高に動いているので日本の株価にはマイナス要素ですが、年末には日経平均1万8000円に戻すと見ています。その上で、トランプ氏が来年1月20日の大統領就任演説で具体的な景気政策を打ちだせば、米国の金利が上昇し、世界の資金がアメリカに吸い上げられてドル高・円安に向かう。