藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

対抗策は「インフレに強い資産」を持つこと 世界的なインフレの3つの要因とその防衛手段

インフレを上手に乗り切るためには?

 日本の10月のCPIは前年比3.6%で、欧米に比べるとかわいいものですが、今年の1月は0.2%でしたから、当時と比べると18倍にもなっています。実際に、日常生活で、値上げの圧を感じている人もいるのではないでしょうか。

 わたしたち消費者以上に、企業は原材料高に苦しんでいますので、いずれそれは、わたしたちが手に取る商品の価格にも反映されると思います。

 物価が上がるということは、逆にいうとお金の価値が下がることなので、それに対する防衛手段を取る必要があります。

インフレに強い資産は?

 インフレに強い資産は、おもに3つあります。

【1】不動産
 不動産は現物資産なので、物価が上昇すれば不動産価格も上昇します。さらに、物価が上昇時には、家賃も上昇する傾向にあるので、結果、収入が増えることになります。不動産投資をしていなくても、マイホームを持っている人は、インフレ時には有利になります。

【2】株式
  よいインフレが起こった場合は、株式投資も有効です。企業の売上利益が伸びれば、株価は上昇する可能性が高く、保有していれば資産価値が上がります。また普段使っている日用品などをもらえる優待を出している企業の株を保有すれば、値上げにも対抗することができます。

【3】金
 現物資産である金もインフレ時に強い資産です。また、金融危機が起きたときには、安全資産としても買われることが多く、インフレ時に限らずリスク分散の手段として保有しておくのも一案です。ただし、金利がつかないので、金利上昇局面ではやや不利な一面も。

 逆にインフレ時には現金の価値が下がるので、雀の涙ほどの金利しかつかない預貯金のままで置いておくと、実質的に資産は目減りしていきます。このように、インフレに強い資産、弱い資産をしっかり把握しておきましょう。

《本日のまとめ》
・インフレにはよいインフレと悪いインフレがある
・インフレに強い金融商品を持とう

【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」(https://lounge.dmm.com/detail/3843/)を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。

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