ユーザーにとっては、メダルがないがゆえの感覚の違いもあるようだ。神奈川県のBさん(30代女性)は、普通のパチスロに比べて「お金を使っている感覚がない」と話す。
「ユニットに1万円を入れて、貸し出しボタンを押すと台のクレジットが自動で増えるという形なんですが、メダルがないので“メダルを借りている”という実感はあまりない。それこそゲームセンターのパチスロで遊んでいるような感覚に近いかもしれません。手が汚れないし、メダルをドル箱に移す必要もないので楽なんですが、気づいたら結構なお金を使っているので、ちょっと怖いです。あと、出玉が増えている時もメダルが出てこないので、“勝っている”感覚が少なめなのが寂しいです」
ユーザーもまだ慣れない部分も多そうなスマスロ。今後はどうなっていくのだろうか。
「まだ導入直後なので、今判断するのは難しいとは思うのですが、ユーザーの反応は悪くないと思います。ただ、かなり射幸性が高くなっている印象もあるので、これがエスカレートするとまた出玉性能の規制の方向に進むのではないかと懸念する声も出ています。これから、パチスロメーカー各社がスマスロを投入していくことになりますが、ユーザーに大量出玉の夢を与えつつも、いかに射幸性を抑えていくか、その両立が実現できるかどうかが重要になってくると思います」(藤井氏)
スマスロ導入に伴い、パチスロ業界はどう変化していくのか、注目したい。(了)