「自分の国さえよければいい」というトランプ氏の政策が引き起こしたインフレがいまもなお、加速している。
この世界的インフレにとって、ウクライナ戦争は“最後の一押し”にすぎない。そのため、たとえ戦争が終わっても、インフレは終わらない。
「すでにアメリカの景気後退期入りは明確になっており、経済の悪化はもう一段階あるかもしれません。近々の景気回復が見込めず、世界的な混乱は今後も続く見通しです」(飯田さん)
もっとも、この先、仮に世界のインフレが終わったとしても、日本にはもっと根深い問題がある。
物価指数にも表れているように、日本は諸外国に比べてインフレの進行が遅い。物価上昇率が低いのは一見するといいことのように思えるが、これは「世界中でモノの価値(値段)が上がっている中、日本のモノだけが安いまま」ということでもある。つまり、日本という国そのものが“安い国”になっているのだ。
※女性セブン2022年12月15日号