好きな人やキャラクターを応援するために、お金や時間を費やす「推し活」。アイドルやアニメ、ゲームなどさまざまなジャンルで、“推し”のために一途に全力投球する人がいる一方、頻繁に“推し”を変える人もいる。俗に言う「推し変」というものだが、なぜ頻繁に推しを変えてしまうのか? そのリアルな事情と本音に迫った。
「推しが変わらない人がうらやましい」
メーカーに勤める20代女性・Aさんは、「推し活」として、さまざまなコンテンツに手を出してきた一人。
「推し活に夢中な人って、みんな楽しそうだなと思い、推しがいる幸せを味わいたくて、自分に刺さる一人を見つけたかったことが、たくさんのコンテンツに手を出すようになったきっかけです」(Aさん)
そんなAさんはこれまでジャニーズ、K-POP、アニメ、スマホゲームのキャラクターやメンバーを好きになり、かつ「推し変」を繰り返しているという。
「友人からは『もう飽きたの?』『あんなに好きだって言ってたのに?』などとよく言われます。各ジャンルを掛け持ちして、それぞれの“推し”を作ったこともありましたが、一度は夢中になっても、熱しやすく冷めやすくて……。もはや、常に刺激を求めて、新しい“推し”を探している状況かもしれません。ずっと“推し”が変わらない人がうらやましいです」(Aさん)。
新しいアニメにすぐ乗り換えて友人から「浮気者」
不動産会社に勤務する20代男性・Bさんは、アニメキャラクターの“推し”が3か月から4か月くらいの間隔で変わるという。
「一度何かのアニメにハマると、LINEスタンプを購入したり、名前の後ろに『○○推し』を追加することもあります。その時は、本当に“推し”のことで頭がいっぱいで、サブスクの動画を繰り返し視聴したり、発売予定のグッズが楽しみなんです。
でも、次のクールに気になるアニメがあって、自分にハマるキャラが出てくると、前の“推し”からはあっさり乗り換えます。友人には『浮気者!』と言われますが、“推し”は長く深く愛するものみたいな、『歴の長さと深さ』を問われる風潮は面倒だなと思います。ニワカ推し万歳です。ずっと同じである必要はないし、今この瞬間に大好きなら立派な“推し”じゃないですか?」(Bさん)