老後資産を増やしたいと考えた時に選択肢になるのが、株式への投資だ。現在、岸田政権が「NISA(少額投資非課税制度)」の大幅拡充を図っており、追い風を受けている。
株を保有し続けるメリットとしては配当があるが、それだけではない。投資先の企業が手がける製品やサービスなどの優待品が贈られる「株主優待」が魅力的な「好優待銘柄」に投資するのもありだろう。こころトレード研究所所長の坂本慎太郎氏が語る。
「イオンをはじめとするスーパーやデパート系、日本マクドナルドや吉野家などの外食系、ビックカメラなどは店舗で使用できる商品券がもらえるなどします。利回りに換算すると5%近い銘柄も少なくないので、普段利用するならぜひ銘柄を持っておきたい」
株主優待は年1、2回の実施がスタンダードだが、食に関わる商業施設などの設計を手がけるラックランドのように年4回も優待品がもらえる場合もある。
また、長期で継続保有すれば優待内容のグレードアップも期待できる。ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏が言う。
「日本管財は3年以上、KDDIは5年以上保有するとカタログがグレードアップするなど、長く保有する楽しみが大きい」
ただし、好優待銘柄への投資を考えるなら押さえておきたい留意点もある。
「優待を受けるためには、保有株数が500株以上と条件が付いたりするので、投資金額と優待品のバランスなどをよく考えて投資するようにしましょう」(森田氏)
配当金や優待品を長くもらい続けるためにも、“ほったらかし”で済むようなしっかりした企業を選ぶことが重要だ。投資のプロたちが選んだ注目の「好優待」銘柄35を別掲の表にまとめたので、投資の参考にしてほしい。
※週刊ポスト2023年1月1・6日号