2022年はIPO(新規上場)が100社に届かず、株式市場では“不作の年“と言われたが、そのなかで上場を果たした若手経営者は華やかな交遊関係でメディアを賑わせた。近年は30代で上場、100億円超の資産を築く創業者も珍しくない。彼らの素顔に迫る。
“一般男性”の正体
2022年9月、“一般男性“との結婚を発表したテレビ朝日の弘中綾香アナ(31)。過去の有名歌手との熱愛報道などもあってか、「一般男性ってどんな人?」と世間は沸いたが、お相手は発表の前日に東証グロース市場に上場した英会話教育事業のプログリット社長・岡田祥吾氏(31)だった。岡田氏が保有する同社株を株価から単純計算すると、同氏の資産は20億円近くになる。
女優の中条あやみ(25)も、一般男性との交際報道があったばかり。こちらの相手もIT広告企業のAViC社長・市原創吾氏(36)で、同社も2022年グロースに上場。保有する株式から推定される資産は約35億円である。このように30代にして数十億円の資産を持ち、女優や女性アナウンサーとお近づきになれるおよそ“一般人“とは程遠い経営者たちが存在するのだ。
一昔前までは国税庁による「高額納税者ランキング」が発表されたが、2005年を最後に廃止。新たに「億万長者」を知る指標となったのが、経営者の保有する株式と時価総額だ。経済ジャーナリストの森岡英樹氏が語る。
「よく『役員報酬1億円以上』が高額所得者として報じられますが、“本当の大金持ち“は大量の自社株を保有している創業者らだと言えるでしょう。スタートアップ系では上場時に株を一部売り創業者利益を手にするケースもありますが、創業者の資産は保有する株式の時価総額とほぼイコールと考えられるでしょう」
そこで本誌『週刊ポスト』は、上場企業の決算書や大株主の情報などを整理する企業価値検索サービス「ユーレット」の協力を得て、30代で保有する株式の時価総額が100億円以上の男性をリストアップした。誰もが羨む成功を手にした男たちの実像を追う。