ひと口に保険といってもいろいろあります
そもそも“保険”とは何か。保険は3つの分野に大別される。
【生命保険】
第一分野に分類される「生命保険」は、人の生死に関して保険金が支払われる保険。長期契約することが多く、保障期間が決められている掛け捨て型の「定期保険」、保障期間はあるが満期保険金を受け取ることができる「養老保険」、保障が一生涯続き貯蓄性もある「終身保険」の3つが基本となっている。そうした生命保険の種類も、死亡保険、介護保険、就労所得保障保険、学資保険、個人年金保険などと幅広いので、就職、結婚、子供の誕生など節目節目で保険を見直すのがおすすめだ。
【損害保険】
「損害保険」は第二分野に分類され、偶然の事故や災害によって損害が発生したときに保険金が支払われる。火災保険や地震保険など住まいに関する損害保険、車の事故による損害を補償する自動車保険、他人のものを壊したり、けがをさせてしまったときに支払われる個人賠償責任保険、日常生活で起きたけがによる入院や手術費用を補償する傷害保険のほか、旅行傷害保険やペット保険などもある。保険金の支払いは、額が損害額と同じ実損払い方式が基本で、契約期間が1~5年程度と生命保険に比べて短いのも特徴だ。
【医療保険・がん保険】
第三分野に分類されるのが、生命保険にも損害保険にも属さない、またはその両方にまたがる保険だ。通常、生命保険は生命保険会社、損害保険は損害保険会社のみでの取り扱いになるが、第三分野の保険はどちらの会社でも取り扱うことができるのが特徴だ。具体的には、病気やけがによる入院や手術に備える医療保険、保障の対象ががんに限定されているがん保険、寝たきりや認知症の症状が一定期間続く場合に給付金が支払われる介護保険、病気やけがで仕事ができなくなった場合に保険金が支払われる所得補償保険などがある。
【プロフィール】
オバ記者こと野原広子さん/1957年、茨城県生まれ。ダイエットなどの体当たり取材が人気の、女性セブン名物ライター。65才。
保険の営業マンS氏/外資系生命保険会社の現役営業マンで、オバ記者とは旧知の仲。保険の奥深さに魅せられて保険業界へ。日々情報収集を怠らない。41才。
取材・文/北武司
※女性セブン2023年1月19・26日号