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外壁塗装が剥がれたのに業者が倒産寸前で「補修も返金も無理」 諦めるしかないのか、弁護士解説

「何かあればいつでも対応しますよ」と言っていたのに…(イラスト/大野文彰)

「何かあればいつでも対応しますよ」と言っていたのに…(イラスト/大野文彰)

 家の外壁塗装をしてから想定より早く塗装が剥げてしまった。塗装してもらった業者にアフターケアを依頼するも、その業者が倒産寸前で「依頼を受けられない」という返事があった──。こういった場合、対応してもらう方法はあるのか。弁護士の竹下正己氏が実際の相談に回答する形で解説する。

【相談】
 知り合いの業者にわが家の外壁を塗装してもらいましたが、わずか2年で、塗装が剥がれたり、一部の鉄部にサビが出てきてしまいました。

 施工時に「何かあればいつでも対応しますよ」と言われていたので連絡したところ、「もうすぐ会社を閉めるので補修はできない。お金も返せない」と言われました。業者はもうすぐ倒産するようですが、あきらめるしかないのでしょうか。何か方法があれば教えてください。(静岡県・49才・パート)

【回答】
 業者は、契約の目的に適った仕事を完成する義務があります。契約時に使用塗料の種類や等級あるいは塗装方法について約束をしていれば、これに違反した仕事は、完成していても契約違反になります。その結果、契約通りの塗装をしていれば得られたはずの仕上がりの状態や耐久性がなければ、塗り直しやその費用の請求が可能です。

 こうした取り決めがなくても、請負代金額から期待される品質の塗装効果が実現できていない場合、業者に対して契約不適合責任として修繕や代金の減額を請求できます。

 しかし、請負工事後に発覚した不具合が契約違反によるものであるかどうか、あるいは契約内容に適合していないといえるかどうかの判断は簡単ではありません。

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