乗り継ぎには十分な余裕を持って
アジア内では「ベトジェットエア」の安さが目立つ。成田~ハノイ往復は往復総額で約3万6000円だ。また、ハノイ乗り継ぎでインドのアーメダバード(アフマダーバード)まで往復が4万2000円台、デリー・ムンバイまで往復が5万円台前半とコロナ以前よりも安い相場となっている。なお、アーメダバードからハノイもしくはホーチミン経由で成田までは片道わずか約1万7000円と驚異的な低価格である。
成田からマニラへは「エアアジア・フィリピン」が往復総額2万9000円台でカバーしているが、「セブパシフィック航空」が不定期で頻繁に実施しているセールではこれよりもさらに安い金額で購入できるだろう。
乗り継ぎ便でもよければ、「エアアジアX」で羽田からクアラルンプールへ飛び、そこからコタキナバル、ペナン島、バンコク、ヤンゴンまで往復総額3万円台前半でカバーしている。ただし、このところエアアジアXは大幅遅延が続いており、乗り継ぎには十分な余裕を持ったほうがよさそうだ。
フルサービスキャリアでも、探せば安い航空券はある。現在、日本から南米・アフリカへは残念ながら10万円以下で行けるフライトはない。だが、「シンガポール航空」の東京発ヨハネスブルク・ケープタウン往復は総額10万9000円台と、距離に比して安い。マイルもクリスフライヤーに50%加算となっており、トータルで1万マイル弱加算される。エコノミークラスではあるが、サービスで常に世界トップレベルと定評のあるシンガポール航空だけに快適なロングフライトが期待できるだろう。
【プロフィール】
橋賀秀紀(はしが・ひでき):トラベルジャーナリスト。Yahoo!ニュース 公式コメンテーター。コロナ前は「3日休めれば海外」というルールを定め、ほぼ月1回の頻度で海外旅行に出かけていた。訪問国は122か国・渡航回数200回以上。著書に『エアライン戦争』(共著・宝島社)など。