藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

変動金利の住宅ローンは借り換えるべき? 金利上昇に備える3つの対策

変動型でローンを組んでいる人の対策

 変動型で住宅ローンを組んでいる人が金利上昇に備える対策は、3つあります。そのポイントを紹介しましょう。

【1】繰り上げ返済をする

 ただし焦って繰り上げ返済をするのは愚策です。変動金利が、住宅ローン減税の控除率0.7%を下回る水準なら、繰り上げ返済をせず貯金を温存し、減税期間終了後に、繰り上げ返済をしましょう。

 繰り上げ返済をする際は、手持ちのお金をすべて使わず、万が一に備えて、生活防衛資金は手元に残しておきます。

【2】固定金利へ借り換える

 通常は、固定金利のほうが早く上昇しますので、変動金利が上昇したときには、固定金利はさらにそれより高くなっています。そのため、借り換えることによって、返済総額が大きくなる可能性があります。借り換えたのち、金利が下がり始めたら、その恩恵は受けられません。

 また、同じ銀行内での変動型から固定型への借り換えは手数料無料のケースがほとんどですが、他行への借り換えは手数料がかかります。

 毎月の住宅ローンの返済額に対して、25%以上の貯蓄ができていれば、いざ金利が上昇したとしても125%ルールが適用されている住宅ローンなら返済は滞りません。その点も勘案した上で、固定金利への借り換えを検討しましょう。

【3】家を売却する

 思い切って家を売却してしまうという荒業もあります。家を買ったら、一生そこに住み続けるという固定概念を捨てれば、案外道は開けてくるかもしれません。

これから住宅ローンを組むなら?

 金利が上昇してきたとはいえ、日本の水準は諸外国に比べるとまだまだ低金利です。長期でお金を借りるときの鉄板セオリーは、低金利局面では固定型、高金利局面では変動型ですので、今借りるとしたら固定型ということになります。

 ただ、固定型と変動型の金利差が開いている状況で、割高に見える固定型を選択するのは腑に落ちない人もいるでしょう。

 変動型か、固定型かの選択は、将来の金利上昇リスクを負うか、負わないかの選択です。毎月の返済額の大小だけでなく、リスクに対する許容度も含めて自分に合った金利スタイルを選びましょう。

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