家電の買い替えや引っ越し代が出る場合も
生活保護は「健康で文化的な最低限度の生活を保障する」ためのもの。月々の支給額はケースワーカーが算出するが、必ずしも、それだけしか受け取れないわけではない。
何らかのトラブルでお金が減って、それによって生活に困るような場合は、その出費を補填してもらえる場面は意外に多い。
生活保護を受給している間は、健康保険証は使えなくなるが、医療にかかるときはその都度福祉事務所が発行する医療券を利用できるため、医療費のほか通院のための交通費も支給される場合がある。
通勤のための交通費も控除されるほか、就労のためのスーツや、仕事上必要な道具の購入費を出してもらえる場合もある。また、暖房器具などが故障したときも、それによって「最低限度の生活」が送れなくなったり、出費によって生活費が圧迫されるようなときは、申請によっては修理や買い替え費用が出る場合もある。
「困っていることを明確にしてケースワーカーに伝えれば、お金が出る場面は多い。例えば“隣人の騒音がひどいので引っ越したい”といった場合。騒音によって精神的負担が大きく、生活や持病の治療に悪影響があると証明できれば、引っ越し費用も支給されることがあります」
あくまでケースバイケースではあるが、生活保護は世間一般のイメージよりも柔軟だ。自分が何に困っているかをハッキリと伝えられれば、多くのことに対応できる可能性がある。
※女性セブン2023年2月2日号