仲の良い者同士の新年会でも会計時のトラブルはある（イメージ）
「得をしていないのは私だけ」
「Aさんが『私、お酒飲んでないから……6000円くらいかな？』と言い出したんです。確かにお酒は飲んでいませんが、ピザ1ホールをほぼ一人で食べていましたし、スイーツも一人だけケーキの盛り合わせを注文するなど、明らかに一番多く食べていました。割高なお店オリジナルのソフトドリンクばかり飲んでおり、1杯あたりの差額は100円もないはずです。お酒を飲まないだけで4000円も安くしてほしいとの主張は理解できません」
この件に関しては会社経営者であるママ友・Bさんも渋い顔をしていたようで、納得はしないだろうと思っていたそうだ。だが、話はチアキさんが思ってもいなかった方向へと進んでいく。
「『そうだよね、お酒飲んでないもんねぇ……。じゃあ私とチアキさんで1万2000円ずつ払おうか』と言い出しました。私は納得できませんでしたが、バレエ教室に居づらくなっても嫌だったので、渋々了解しました」
モヤモヤしているチアキさんだったが、さらにその心をざわつかせる出来事が発生。それは、クレジットカード決済だった。
「お会計はBさんが取りまとめてくれたのですが、店員さんに『カードで』と言ってクレジットカードを渡すのを見逃しませんでした。数百ポイントかもしれませんが、得をしていないのは私だけ……。参加しなきゃよかったとまで思ってしまったのが本音です」
この件について夫からも意見をもらいたかったものの、飲食代に1万2000円払ったとは言い出せず、「会費は5000円だった」と嘘をついているそうだ。現在もママ友付き合いは続いているものの、新年会を思い出してしまうので複雑な気持ちとのことだった。
チアキさんのケースのようなトラブルは決して珍しいことではないだろう。食べる量、飲む量は人それぞれ異なるし、飲み会に対する考え方も様々だ。いくら気心が知れた仲でも、その時々によって会計時に不快な思いをすることがあるかも知れない。そうした事態を避けるには、宴会用のコース料理や飲み放題を利用して、予め会費が設定された飲み会とするのが無難な解決法なのかもしれない。（了）
