結婚前のカップルにとって、デート費用をどちらが持つべきかは議論になりがちだ。カップルごとに事情は異なるものの、最近では若年層を中心に割り勘派が増えているようだ。SMBCコンシューマーファイナンスの「20代の金銭感覚についての意識調査2018」によると、恋人がいる20代の男女に「デートは割り勘にすることが多いか」聞いたところ「そう思う」54.4%、「そう思わない」45.6%で、拮抗しながらも割り勘派が多数という結果だった。
とはいえ、生活環境が異なるカップルの場合、デート費用を均等割にしたところで負担の格差が解消されないこともある。
「実家暮らしの彼が、一人暮らしの私の苦労や金銭的な負担をわかっていない。無料のホテルとしか思っていない」
そう嘆くのは、アパレル関連企業で働く20代の女性会社員・Aさん。学生時代から交際している同じ年の彼氏の態度に嫌気が差している。お出かけデートの時は割り勘で気にならなかったが、社会人になり、彼氏が頻繁にAさんの家に泊まりに来るようになると、配慮や感謝が欠けているのが気になるようになった。
「『今日、仕事で遅くなるから泊まる』とよく連絡が来ます。家に来ると、冷蔵庫を開けて勝手に飲み物を飲んだり、『1人分も2人分も変わらないだろ』と言ってきて、手料理を求めてきます。光熱費も、食材のお金も、私が払っているわけで……。感謝の言葉もなく、私だけ損している気持ちです。少なくとも光熱費は請求したいです」(Aさん)
素材メーカーに勤務する30代の男性会社員・Bさんは、車関連の費用にモヤモヤを抱えている。
「以前からドライブデートをよくしていたのですが、コロナ禍になってから、普段でも車で出かけることが増えました。でも駐車場代やガソリン代、高速料金など、車関係のお金はすべて僕が負担。一方で食事代なんかは割り勘で、彼女からすればフェアに負担しているつもりなのかもしれません。
せめて時々でも『ガソリン代がかかってるだろうから、ここは私が払うよ』とか言ってくれればいいんですけどね。彼女は免許を持っていないし、車の費用や運転の負担がわからないんだと思います。こんなこと言うとかっこ悪いですかね?」(Bさん)