新型コロナウイルスの感染予防対策として広まった「テレワーク」だが、現在は出社頻度を増やす傾向が強まっているようだ。2022年12月、学情が企業・団体の人事担当者を対象に、「勤務形態」についてアンケートを実施したところ、行動制限の緩和を受けて、企業の6割が「テレワークの頻度を減らした」と回答している。企業の出社回帰の動きが広がる中、テレワークから出社に切り替わった人たちからは、「あの頃に戻りたい!」といった切実な声も聞こえてくる。
会議はもうオンラインじゃないと無理
30代女性・Aさん(広告代理店勤務)は、「会議が辛い」ことを実感している。
「会議室の確保やその移動は面倒でしかない。もちろん、出社したほうが仕事が捗る面もあります。でも少なくとも、ミーティングはもはやオンラインじゃないとキツいと思うようになりました。今となっては、もはやわざわざ会議室にいなくてはいけない意味がわかりません」(Aさん)
Aさんは、「必要以上に時間に拘束されている」と感じるようになった。
「出社するようになると、職場の飲み会も復活。自動的に帰りが遅くなりますが、もう早く家に帰りたくてたまらない。自分のペースで仕事ができる快適さを覚えてしまうと、もう会社に合わせるのが辛い。『以前はよく飲みになんて行ってたな』と思うぐらいです。完全にテレワークを経験したからこその感覚です」(Aさん)