そしてデフレ脱却を目指すアベノミクスが本格スタートした13年にようやくAクラスに復帰、この年の名目GDP成長率は0.8%となった。広島がAクラスにあるときにはマイナス成長は一度もないのだ。
ちなみに広島の優勝はバブル景気がピークを打った91年以来、25年ぶりだ。こうしたバブル景気以来の良い数値を示す経済指標はほかにも複数見られる。
9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.38倍となったが、これは25年ぶりの高水準だ。文科省が発表する高卒者の就職内定率は16年3月末で97.7%で、こちらは24年ぶりの良い数値となった。
さらに、16年上半期の企業倒産件数(東京商工リサーチ調べ)は4273件で、上半期としては26年ぶりの低水準を記録している。
17年もデフレ脱却のシンボルである広島が連覇すれば、アベノミクスの先行きに明るい兆しが見えてくるかもしれない。とはいえ、今も昔もプロ野球で最も人気のあるチームはやはり巨人だ。
消費者マインドに最も好影響を与えるのは、広島よりも巨人の優勝なのだが、17年は巨人の復活を示唆するデータもある。夏の高校野球で関東勢が優勝した年の翌年は、巨人が17%の確率でリーグ優勝しているのだ。
16年は栃木代表の作新学院が制しており、期待が高まる。
■実質賃金が2年連続のプラス
■失業率が21年ぶりの水準に回復
■有効求人倍率が25年ぶりの水準に回復
■企業倒産件数が26年ぶりの低水準
■自殺者数、ホームレス数、銀行強盗件数の減少
■女子レスリング伊調馨選手の国民栄誉賞受賞
■起業家を描いた朝ドラの視聴率が3期連続で好調
■広島東洋カープがセ・リーグ優勝
■日本ハムが11.5ゲーム差をひっくり返す逆転優勝
■人気チーム同士の日本シリーズ
■中央競馬の売得金が94年以来となる5年連続前年比プラスへ
米大統領選の翌年は過去5回連続で円安
一方で、17年景気への要注意サインもある。人気のスポーツイベントは注目度が高いだけに、成績が悪いと人々のマインドを冷やす。