キャリア

60歳からでも稼げる資格 営業畑なら宅建士、事務畑ならITパスポートやMOSに注目

 営業の経験者には「マンション管理士」の資格も適している。

「マンション管理に精通する国家資格ですが、こちらも3か月頑張れば十分手が届きます。マンション管理会社で、管轄するマンションの管理組合の役員などから受けた相談に対して、回答や助言を行ないます。シニアの豊富な人生経験や対応能力が求められる資格で、実際に受験年齢は40~50代が全体の5割、2割を60代以降が占めています」

 事務畑を歩んできたのなら、「ITパスポート」や「MOS」が狙い目だ。

「ITパスポートは情報処理や情報セキュリティといったITに関する基本的な知識を証明する資格で、シニアが持っていると転職やアルバイト探しで断然有利です。現役時代に事務方でパソコンを使って情報処理をしていた人にお勧めです。MOSは『マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト』という資格で、ワードやエクセルといったマイクロソフト製品の利用スキルを証明します。スマホが普及し、パソコンを使えない若者が多くなり、ワードやエクセルのスキルが身についていると何かと重宝されます」

 事務職の経験者には「簿記三級」も強い味方となる。

「大したことがない資格に見られがちですが、実は役に立ちます。商業簿記を身につけていれば、経理関連書類の処理などで力を発揮できます。転職の際に、取得者のほうが圧倒的に有利です」

医療系の仕事は人手不足

 どの職種の経験者でも、今後売り手市場となり保有していると有利なのが「医療事務」や「登録販売者」の資格だ。

「医療系の仕事は現在人手不足かつ、景気や社会情勢の影響が少ないので定年後の転職や再就職において穴場です。医療事務は病院でレセプト作成業務ができる資格で、最近ではシニア男性からの人気が高い。ドラッグストアや薬局などで一般薬を販売できる登録販売者も需要が高く、食いっぱぐれの少ない資格です」

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