今後は金利上昇リスクも念頭におく必要があると前出・山下氏は言う。
「リバモは変動金利が一般的です。金利3%で2000万円の融資を受けた場合の支払いは月5万円ほどですが、金利が3.5%に上昇すれば月8万円強になります。月々の返済が利息だけとはいえ、年金生活になれば支払い増によるダメージは大きい。返済が滞れば自宅を売却して元金の一括返済を求められることになり、老後の生活設計が大きく狂うことになりかねません」
また、リバモ利用者の死後は配偶者が契約を引き継ぐことでそのまま自宅に住み続けられるケースもあるが、金融機関の審査によっては、担保価値の下落などを理由に契約を引き継げないケースもあるという。
返済が利息分だけになり一時的に支出が圧縮できるリバモだが、住む家を失いかねないリスクも孕んでいる。
※週刊ポスト2023年3月10・17日号