いま家庭菜園に取り組む人が増えている。2022年5月25日の日本経済新聞では、「350万人が、家庭菜園を耕している」(2020年時点)として、そのムーブメントの正体を分析。男女とも、半数以上が60~70代と報じたが、現在はさらに裾野を広げている。
獨協大学教授で経済アナリストの森永卓郎さんは、2018年から農作物栽培に取り組み、去年からは60坪に畑を増やして20種類以上の野菜を作ることに成功。タレントで俳優の杉浦太陽(42才)は、自宅の庭の一角で家庭菜園を行い、その様子を妻の辻希美(35才)とともにブログやYouTubeで公開している。
「自分もやってみたい」と思う人は多いだろうが、最初から畑を借りて野菜を育てるのはハードルが高い。何から始めればいいだろうか。農業コンサルティング企業「イチゴテック」代表の宮崎大輔さんがすすめるのは土のいらない「リボベジ」だ。
「リボーン・ベジタブルの略で、にんじんの葉や大根の葉など、通常は捨ててしまう部分を水につけて再生させることを言います。費用がかからず手軽に始められるうえ土で手や家の中が汚れることもなく、最初に始める家庭菜園として最適です」
リボベジのなかでも取り組みやすいのが「豆苗」だ。
「買ってきた分を食べた後、水を入れたミニトレーに根を浸しておけば、3~5日後に食べられるまで育ちます。何度も再生しますが、徐々に貧弱になるので1~2回にとどめるのがベスト。豆苗をやってみて興味がわいたら、にんじんや大根の葉に進みましょう」(宮崎さん)