資産を守るためには収入を増やすだけでなく、支出を減らすことが重要だ。三菱UFJ銀行は10月2日より、店頭窓口での他行への振込手数料を1回990円に値上げすると発表。日用品や食料品などの価格高騰に加え、従来のサービスの値上げも待ち受けるなか、家計を守っていかなければならない。
銀行の使い方も見直しの余地がある。大手行でも割安なネットバンキングが登場するなど、銀行のサービスはここ数年で大きく変化している。ネット銀行の手数料の安さも見逃せない。ファイナンシャルプランナーの井戸美枝氏が指摘する。
「多くのネット銀行はコンビニATMでの引き出しや他行への振込手数料が月に数回無料など、大手行に比べて格安です。新しく口座を作ってもネット銀行なら紙の通帳がないので利用・発行手数料(年550円、1冊1100円など)もかからない。コスト面では有利です」
家計の見直しを進めていくうえでのコツもある。
「支出を抑えるには、“固定費の見直し”が最も効率的です。食費などは買い物のたびに安いスーパーを探す手間がかかりますが、固定費は数年に一度見直せばいいし、効果も大きい」(井戸氏)
格安SIMの相場は月額1000円~
解約や乗り換えによって、削減できそうな固定費は数多くある。別掲リストも参照しながら読み進めていただきたい。まず、乗り換えにより圧縮できそうな固定費が通信費だ。
「携帯大手のスマホ代に月8000~1万円を当然のように払い続けているなら、格安SIMへの乗り換えを考えたい。格安SIMの相場はいまや月額1000円~という水準です(契約による)。また、通話がメインで『かけ放題』などのオプションを付けている人は、LINEなど無料で通話ができるアプリで十分でしょう」(井戸氏)