投資情報会社・フィスコが5月15日~5月19日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は下げ渋りか。米経済指標は強弱まちまちながら、連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ抑止に前向きのため、金利高・ドル高の地合いは続く。ただ、年初来高値更新後もさらにドル買いが続くかを見極める展開となりそうだ。足元で発表された米国のインフレ指標は前年比で伸びが鈍化しても、前月比で高止まりが示され、市場の評価は分かれている。FRB当局者からはインフレ抑止に前向きな見解が相次いでおり、足元は引き締め長期化をにらんだ金利高・ドル高が続く可能性がある。
今月2-3日に開催されたFRBの声明などから目先の利上げ休止の可能性が浮上し、ドル売りに振れる場面もあった。ただ、どちらかと言えばインフレ高進と市場では受け止められ、次回6月13-14日のFOMCでの追加利上げを織り込みつつある。
5月26日発表の米4月PCEコア価格指数が前回を上回れば、そうした市場観測を強く後押ししよう。ドル円はシリコンバレー銀行破たん直前の年初来高値137円90銭を上抜け、昨年11月以来約6カ月ぶりの高値圏に浮上している。米債務上限問題への警戒感は後退しつつあり、ドル買いの支援材料となろう。ドル円は日米金利差により下げづらいとはいえ、さらに140円を目指すか、それとも利益確定売りに押され失速するかを見極める展開となりそうだ。
【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(24日公表予定)
5月2-3日に開催されたFOMCでは次回6月13-14日の会合で利上げ休止の可能性が示され、議論の詳細が注目される。その後発表された強弱まちまちのインフレ指標は評価が分かれ、議事要旨がタカ派的なトーンならドル買い。
【米・4月PCEコア価格指数】(26日発表予定)
26日発表の米4月PCEコア価格指数は前年比+4.50%と予想され、前回から横ばいもしくは小幅に上回る見通し。インフレ高止まりなら、引き締めをにらんだドル買いに振れやすい。