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【日本株週間見通し】今週は一進一退? 海外勢がどこまで買い越しを続けるのかは未知数

今週の日経平均はどう動く?

今週の日経平均はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の5月22日~5月26日の動きを振り返りつつ、5月29日~6月2日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は107.96円高の30916.31円で終え、7週続伸。週明け22日は下落して始まったものの切り返して8日続伸となった。短期的な過熱感に伴う利益確定売りが先行したが、海外勢による旺盛な買い意欲が下値を支えた。一方、23日、24日は騰勢一服で下落。米債務上限問題を巡る先行き不透明感が上値を抑えたほか、一部の国内年金基金からの大口売りが観測された。しかし、週後半の25日、26日は再び騰勢を強めた。米エヌビディアの好決算を受けて半導体を中心としたハイテク株が軒並み上昇したことが指数をけん引した。また、週末に1ドル=140円台に乗せた円安基調も追い風となった。

 今週の東京株式市場は一進一退か。日次ベースでの日経平均の連騰劇はいったん終わったが、週次ベースでは7週続伸と躍進が続いている。東京証券取引所が発表する投資部門別売買動向によると、海外投資家は5月第3週(15-19日)も現物・先物合算(ミニ除く)で1兆3434億円と大幅な買い越しを見せ、現物だけでは7167億円の買い越しだった。先週からはロングオンリー、いわゆる買い持ち高しか作らない長期目線の投資家も日本株買いに動きはじめたとの指摘が聞かれている。投資委員会などで承認を得た後に動くプロセスを踏まえると、これら実需筋の買い越しはまだ続く可能性が高く、日本株の底堅さは続きそうだ。

 一方、投資部門別売買状況によると、個人投資家や年金基金の売買動向を反映するとされる信託銀行の売り越しが続いており、国内勢はほとんど足元の上昇相場に追随する動きを見せていない。日本株への期待が高まっているとはいえ、期待だけでどこまで海外勢が買い越しを続けるのかも未知数だ。一部外資証券が、日本での近々の解散総選挙および日本維新の会の伸長と連立政権入りの可能性を示唆するレポートを発行している。海外勢の日本株買いの背景にはこうした政治への期待もあるようだ。しかし、候補者の擁立を巡って自民党と公明党による亀裂が生じているために解散へ踏み切ることは不可能との指摘もある。また、25日に開かれた7&iHD<3382>の株主総会では米ファンドの提案が退けられた。海外勢への日本企業への変革期待が尻すぼみに終わる可能性も頭の片隅に置いておきたい。

 一方、東証プライム市場の値上がり銘柄と値下がり銘柄の割合が拮抗する日が多くなっており、全面高の様相には程遠い。マザーズ指数や東証グロース市場指数の低迷ぶりからも一目瞭然のように、新興市場を中心とした中小型株は「蚊帳の外」状態が続いている。先週、一時軟化した日経平均が30500円を割れずに切り返したのも、全体が強かったというよりは、米エヌビディアの好決算に刺激を受けた半導体を中心としたハイテク株の急伸に助けられたところが大きい。

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