岸田文雄首相は6月の「経済財政運営と改革の基本方針2023(骨太の方針)」で「資産運用立国を目指す」と宣言した。しかし、SNSでは「まず、給料を上げろ」「資産運用に回す余裕なんてない!」と物価高に苦しむ声の方が多い。
そんな中、都内在住の主婦・Uさん(51才)は余裕の笑みを見せる。
「4年前に始めたパートをきっかけに、月々3000円を投資に回す生活をスタートさせました。つみたてNISAをはじめ、すでに運用益は1万6000円を超えています。銀行預金と違い、ちょっとずつですが本当に増えるんですよ。今後も増えていくのが楽しみです」
苦境の中、少額の投資で資産を増やす人がいる──いまからでも遅くない、誰でもできる地道で着実なお金の増やし方を専門家が伝授する。
3000円は無理なく捻出できる
投資と聞くと「大金を使う」「損をするのではないか」など不安なイメージがある人も多いだろう。
しかし、「主婦でも充分、資産が増やせます」と話すのは、『はじめての人のための3000円投資生活』の著者で家計再生コンサルタントの横山光昭さんだ。
「初心者は3000円から始めることをおすすめします。サラリーマンなら飲み会1回分、主婦ならランチ3回分。無理なく捻出できる額なので家計にも負担がかかりません。
強い家計を作ることと投資でお金を増やすことは車の両輪のようなもの。3000円投資をすることで、“今後の年金が不安”といった悩みを和らげることができます」(横山さん)