値上げラッシュが続く昨今、少しでも節約しようと考える人は多いだろうが、そのやり方を間違っていたら本末転倒。間違った節約は、買い物の後の財布の中身に表れる。
節約のため、お得になるから、とポイントカードをため込んで、いらないレシートや使わないクーポン、めったに行かない店のポイントカード、必要以上のクレジットカードでパンパンに膨らんだ財布は、節約下手の証拠だ。横山さんが続ける。
「レシートは、記録したらすぐに捨てましょう。何か月分ものレシートをノートに貼りつけて細かく家計簿をつけている人もいますが、記録するだけで満足してしまっては本末転倒。キッチリ記録するよりも何にいくら使ったかを把握しいらないものを買っていないかをチェックすることの方が重要です。お金の使い方の傾向がある程度わかれば、無理に続けなくてもかまいません」
また、財布に入れておくクレジットカードは「2枚まで」。レシートはもちろん、真の節約上手はカードも含め、余計なものを持ち歩かないのだ。「家族用・自分用」「VISA・マスター」など、用途やブランドで使い分けるのがおすすめだ。カードを持つと際限なく使ってしまう人は、事前にチャージした分しか使えないプリペイドカードにすると、浪費を防止できる。
「毎月決まった金額だけをお小遣いとしてチャージしておけば、それ以上浪費することはなくなります。クレジットカードの利用上限額を低く設定しておくのもいいでしょう」(頼藤さん)
現金派なら封筒などに大雑把に入れて分けておくのも一案だ。ただし、出費を減らしたいからといって、小遣いをなくすのは逆効果だ。
「小遣いが決まっていないと、化粧品代や洋服代などを生活費から出すことになります。上限がないため使いすぎてしまうことも多く、結果的に家計を圧迫する。毎月2万~3万円は小遣いとして用意しておいた方が浪費を防げます」(横山さん)
節約の基本は、支出を「消費(家賃や食費など、絶対に使うお金)」「浪費(趣味や娯楽など)」「投資(貯蓄など)」の3つに分けることだ。一般的に、消費は収入の70%、投資は25%、浪費は5%を目安にするのがいい。そして、費目別の予算を決めたら、必ず守ること。
「今月は外食が多かったから、医療費から補填しよう」などとごまかしては、節約にならない。
※女性セブン2023年8月31日号