8月には、台風6号、7号が相次いで接近・上陸し、記録的な大雨や暴風が猛威を振るったが、ウェザーニューズは今シーズンの台風発生数を29個前後と予想。気象予報士で防災士の広瀬駿さんも、「台風はこれからが本番です」と言う。
「今年のようにラニーニャ現象からエルニーニョ現象へ移行する年は、台風が北上傾向で、強い勢力で接近する台風の割合も多いという特徴があります」(広瀬さん・以下同)
だが、台風は地震と違い、天気予報などで規模や進路予想が発表されるため、「備えやすい災害」と広瀬さんは言う。
「気象情報は年々進化しており、台風や大雨に関しては5日前から進路や暴風域に入る確率などがわかります。テレビなどで台風のニュースが流れたら、自分が住む地域はどうなのか気象庁のホームページで必ずチェックし、食料品の補充や、スマホの充電器の用意、断水の場合を考え、浴槽に水をためておくなど、事前の備えを見直しましょう」
以下、台風や大雨に遭遇した時、命を守るためにどう行動すべきか、アドバイスする。
タイヤが半分程度浸水したら運転をやめてドアを開けて逃げる
「多くの自動車はドアステップの高さまで(約30cm)浸水すると、エンジンが停止するため、運転が困難になります。50cm(タイヤ全体がつかる程度)以上で、車ごと流される危険が。大雨で自宅周辺がすでに浸水し始めているときは車で逃げてはいけません」
水位がタイヤの半分に達しそうなら、すぐ冠水路から脱出するか、車から出て安全な場所に逃げること。その際、マンホールの蓋が開いていることもあるので足元に注意しよう。