映画『スラムダンク』のヒットや日本のハイボールやビールを提供する“居酒屋”など、韓国の若者のあいだではいま、「日本ブーム」が到来している。その流れで、J-POP人気も高まっているという。なぜいま、韓国の若者の間で日本の音楽が流行しているのだろうか。日本の大学・大学院に留学している韓国人留学生に、J-POPが流行っている理由と、自身がハマっているJ-POP楽曲について話を聞いた。
韓国スターがJ-POPを紹介して認知度アップ
まず、大きいのが韓国の人気アイドルたちが紹介していた、という理由だ。
「たとえば、ワンオク(ONE OK ROCK)は韓国でとても人気ですが、それも韓国アイドルが生配信などでおすすめした影響は大きいと思います。またBTSのジョングクさんが配信で歌って話題になったのが『NIGHT DANCER』(imase)。ライブ配信で口ずさんでいたことで人気に火がついたのですが、韓国人の友人もサブスクリプションでよく聴いていますし、日本よりも流行していると思います」(21歳・女性)
「今、わたしのマイブームは『ベテルギウス』(優里)。もともと韓国のトップチャートにランクインしていたので知っていましたが、今年に入ってからENHYPEN(エンハイフン)のJAYくんが優里さんとコラボ生歌唱をしている動画を見て、興味を持ちました。そこからこの楽曲が気に入って、よくサブスクサービスで聴いています」(20歳・女性)
ストリーミングサービスのヒットチャートから
ストリーミングサービスのチャートでJ-POPと出会うこともある。
「韓国ではMelonというストリーミングサービスを利用していたのですが、日本では使えないので、今はSpotifyとApple Musicに登録しています。そこでヒットチャートを流していて、気に入ったのがBE:FIRSTというグループ。そこからMVをYouTubeで見るようになり、日本人の友達からも『いま注目のアーティストだよ』と教えてもらって、本格的にハマっていきました。
ダンススキルと歌唱力の高さに魅了されて、いまではすっかりファンです。彼らが最近リリースした『Mainstream』にとくにハマっていて韓国人の友人にもおすすめしています。メンバーのなかにはK-POPが好きな人もいるようなので、韓国で存在が知られるようになると、一気に人気が出ると思います」(22歳・女性)
「ストリーミングサービスのランキングで、あいみょんさんを知りました。好きな曲は『愛を伝えたいだとか』です。僕が聴き始めたら韓国人の彼女も一緒にあいみょんさんのアルバムを聴き始めて、いまでは二人で一緒に彼女のファンです。韓国ではK-POPアイドルばかりが流行っているというイメージがあるかもしれませんが、アイドルファンではない人たちの方がマジョリティー。そういう人たちにはシンガーソングライターが支持されやすいと思う。優里さんやあいみょんさん、imaseさんなどは韓国の若者も聴きやすいです」(24歳・男性)