飲食店のテーブルに無料のトッピング品が置かれていることがあるが、無料であることをいいことに、それを大量消費する客もいるようだ。だが、そうした客が飲食店を悩ませている現状がある。無料トッピングサービスをやめたラーメン店に、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が事情を聞いた。
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私が東京出張時に時々行っているラーメン屋が、ある日から、キムチや高菜の卓上無料サービスをやめました。今はゴマ・紅生姜・胡椒のみが卓上に置かれています。キムチや高菜はラーメンに入れるもよし、ビールのつまみにするもよし、といった形で私は控えめに小皿に少し入れる程度でした。
しかし、中にはこれらを小皿一つ一つに山盛りにし、さらには追加でまた山盛りにする人もいるんです。こうした行為が相次いだことから、その店ではこれらの無料サービスをやめることになりました。店主はこう語ります。
「元々はラーメンをよりおいしく食べてもらうために用意していたものです。あとは『味変』のためにも使ってもらえると思いました。うちのラーメンが好きで通ってくれるお客さんに、喜んでもらいたかったんです。とはいえ、『無料のものを食べなくちゃ損だ』とばかりに大量に取る人がいるのも現実です。
無料といっても、こちらには仕入れ費用がかかっています。大量に取る人は一日数名でしたが、一人で10人分ぐらいを取っていく。何より、せっかく丹精込めて作ったスープなのに、まさかのキムチラーメンのようになってしまう様を見るのは、私にはツラかった」
そうしたことから、これら無料サービスを廃止することに踏み切ったと言います。