この人生100年時代、定年後も働き続ける人が増えており、“人生後半戦をどう生きるか”が問われるようになった。そうしたなかで、強みになるのが「資格」だ。年齢を重ねてからのキャリアアップも可能になる。資格取得で人生後半戦に生きがいを感じながら、新たなキャリアを歩む人に話を聞いた。
前職は広告関係の営業職
「先日、ケアマネジャーの試験を受けてきました。出来は五分五分の手応えです」
介護士として働く関口誠さん(66)は、笑顔でそう振り返る。
55歳で介護業界に足を踏み入れた関口さんは、資格取得で仕事の幅を広げてきた。55歳でホームヘルパー2級を取得した後、59歳で国家資格である介護福祉士を取得。さらなるキャリア形成を目指して現在、ケアマネジャーの資格に挑戦中だ。
関口さんは、介護の仕事に打ち込む理由をこう話す。
「前職は広告関係の営業職だったのですが、子供が大学を出て就職したし、これからはがむしゃらに頑張らなくてもいいかなと早期退職して他の道を探しました。たまたま介護の仕事を見つけたのですが、始めてみるとこの仕事を少しでも長く続けたいと思いました。実際に仕事をすることで“きつそう”という印象が変わり、面白さや人に頼られる喜びを得られたのです」
そうするうちに、もっと包括的に介護の仕事に携わりたいと考えるようになり、より専門的なケアマネジャーの資格を目指すようになったわけだ。