やよい軒やスターバックスのように、ごはんやトッピング増量に対して、無料で対応してくれる店もあるが、あくまで飲食店全体から見れば一部に過ぎない。それなのに、増量無料サービスをしていない店でも、「気持ち多め」「少し多め」などと言い、量を増やそうとする“ちょっと図々しい客”もがいるようだ。飲食店勤務の人や客たちの声から、その実態に迫った。
「大盛(有料)ですか?」「違う。大盛まではいらない」
都内の私立大学に通う男子学生・Aさんがアルバイト中の和食店は、昼食時にランチとして定食メニューを提供している。「ご飯気持ち多めで」「ちょっと多めにできる?」「ごはん並盛少し多め」などと注文してくる中年男性が複数人いるという。
「初めて『少し多めにしてほしい』と言われた時、『大盛ですね?』と確認すると、そのお客さんは、『違う。大盛まではいらない。ちょっとだけ増やしてほしいんだよ』と。うちの店では大盛は100円追加なんですが、それは払いたくないという意図なんだなということを、何度かやり取りしてやっと理解しました。無料でごはんを増やしてほしいとは、なんて図々しい人なんだろうと思いました」
かたくなに有料の大盛にはしたくない客が、憮然とした表情で「○○の店ではやってくれたけどな?」と文句を一言添えることも“あるある”なのだという。
「たしかに飲食店の中には、ご飯おかわり自由や大盛無料の対応をしてくれるところも多いので、ごはんはサービスの水レベルで無料だとでも思っている人も多いのでしょうか」(Aさん)