大学数・定員数の増加と18才人口の減少で、選ばなければ大学に入れる“大学全入時代”の到来が指摘されて久しいが、それでも志望校への合格にこだわり、「浪人」という選択肢を選ぶ人たちはいる。
では、親は子供の浪人を何浪まで見守るのか、あるいは子供は何浪までする覚悟があるのか。当事者たちにその本音を聞いた。
親は「自分も浪人してるし、1浪までは普通」
メーカー勤務の50代男性・Aさんは、今年2度目の受験をする1浪中の息子がいる。「1浪は“普通”。2浪までならOK」という考えだ。
「学歴は一生つきまとうものだから、まずは悔いが残らないようにチャレンジしてほしいというのが大前提。私自身、1浪で第1志望に合格しているので、1年ぐらいは当たり前という感覚です。
ただ、今年受かればよいのですが、不合格なら2浪することになる。なんとなくでしかないのですが、浪人は2浪までかなと思いますね……。予備校のお金も馬鹿にならないし、3浪すると、もう学力も上がらない気がしてしまう。2浪ではチャレンジだけでなく、滑り止めもたくさん受けてもらって、どこにも受からなかったら、一旦社会に放り出すかもしれません」
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