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【日本株週間見通し】幅広い銘柄が買われる地合いだが、円高進行に注意

今週の日経平均はどう動く?

今週の日経平均はどう動く?

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の3月4日~3月8日の動きを振り返りつつ、3月11日~3月15日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で221.88円安(-0.56%)の39688.94円と下落した。半導体株を中心とした米国株の上昇を受けて、週初の寄付きから日経平均は史上初となる40000円台に乗せて取引を開始。東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>が上場来高値を更新するなど値がさ半導体株の上昇が、引き続き日経平均のけん引役となった。買い一巡後は、200日移動平均線の上方乖離率が20%を超えるなど短期的な過熱感も意識されて、日経平均の上げは一服したが、建設株や銀行株、鉄鋼など大型バリュー銘柄が買われたことからTOPIXがしっかり。NT倍率は14.5倍台まで縮小した。

 ただ、5日に行われたスーパーチューズデー(11月の米大統領選挙に向けて、共和党、民主党の候補者選挙が集中する日)にて、共和党大統領候補者にトランプ前大統領が指名されることがほぼ確実となったことや、3月18-19日に開催される日本銀行の金融政策決定会合にて、一部出席者がマイナス金利政策の解除が妥当だと意見表明する見通しと報じられたことなどから、為替が1ドル147円まで円高に推移。円高進行が嫌気されてトヨタ自<7203>など自動車株は上値が重くなった。週末に3月限先物・オプション取引の特別清算指数(SQ)の算出を控えていたことも影響し、先物中心に売りがやや膨らむ展開となった。

 なお、2月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を3889億円買い越した一方、TOPIX先物を343億円売り越し、225先物は2186億円売り越したことから、合計1360億円の買い越しとなった。個人投資家は現物を1020億円売り越し、自己は現物を2715億円買い越した。2月第1週から第4週合計では、海外投資家が現物を9670億円買い越した。

 日経平均の上値が重くなり日柄調整が入ったことから、7日終値時点の日経平均の25日移動平均線の上方乖離率は3.7%、200日移動平均線の上方乖離率は18.5%とそれぞれ過熱感を示す水準(25日は7%、200日は20%)を下回っており、足元の急ピッチな上昇に対する日経平均の短期的な過熱感はだいぶ和らいでいる。

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