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【日本株週間見通し】「熱狂なき史上最高値更新」 需給面などから今週は小さな調整か

今週の日経平均はどう動くか

今週の日経平均はどう動くか

 投資情報会社・フィスコが、株式市場の7月1日~7月5日の動きを振り返りつつ、7月8日~7月12日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は週間で1329.29円高(+3.36%)の40912.37円と上昇。引き続き保険や銀行など金融株が買われたほか、精密機器などにも物色が向かったことなどから日経平均、TOPIXはともに史上最高値を更新。プライム市場の時価総額も史上初の1000兆円台に乗せた。

 7月30-31日に開催される日本銀行の金融政策決定会合に対する思惑などを背景に長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが1.100%まで上昇。時価総額が大きい三菱UFJ<8306>が全市場売買代金でトップになるなど引き続き金融株が買われたほか、一部証券会社のポジティブなレポートや、米アップルの上昇などが刺激材料となりTDK<6762>や村田製作所<6981>など1-3月にさほど買われていなかった電子機器関連が上昇。プライム市場の売買代金は4兆円ほどと商いはさほど膨らんでいないが、先物市場で断続的な買戻しと見られる買いも観測されたことから、日経平均、TOPIXはそろって7月4日、史上最高値を更新した。同時にプライム市場の時価総額も史上初めて1000兆円台に乗せた。

 なお、6月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1141億円買い越したほか、TOPIX先物を1787億円買い越し、225先物は922億円買い越したことから、合計3850億円の買い越しとなった。一方、個人投資家は現物を4722億円売り越すなど合計で5395億円売り越し。なお、自己は現物を4141億円買い越した。

 日経平均ベースでは、25日移動平均線との上方乖離率は5%弱、200日移動平均線とは13%ほどに留まっており、3月から4月に見られた「25日移動平均線+7%乖離」や「200日移動平均線+20%乖離」と比べると短期的な過熱感は乏しい。個別銘柄では、三菱重<7011>が10連騰するなど強さが目立つ銘柄も散見されるが、指数は「熱狂なき史上最高値更新」といった地合いだ。さすがに4日時点のサイコロジカルライン(12営業日での上昇、下落の割合)が83%(10勝2敗)と買われ過ぎの水準まで上昇していたことで、週末は前日比小幅マイナスとなったが、6月の米雇用統計発表や2回目のフランス国民議会(下院)選挙などを控えていたことから、当然の調整と言えよう。海運株、金融株、精密機械株、半導体株などが循環的に買われており、投資家心理は良好と考える。

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