いつからか都心のコンビニエンスストアは24時間営業が当たり前となっていたが、夜間の需要減や昨今の人手不足、光熱費などの高騰を受けて、深夜営業を取りやめる店舗があらわれている。コロナ禍での時短営業を経て、24時間営業に戻らなくなった店舗もある。
単純に深夜の利用客が少なければ24時間営業の取りやめに踏み切ることができるわけだが、深夜帯以外でも利用者にはさまざまな影響があるようだ。
都内に住む飲食店勤務のAさん(30代男性)は、最寄りのコンビニがコロナ禍以降24時間営業を取りやめ、午前6時から深夜1時までの営業となった。Aさんが困るのは、夜遅い時間帯に弁当などが売り切れていることだという。
「仕事が終わって家に帰ってくるのが午前0時頃になることも多くて、帰り際に最寄りのコンビニに寄って弁当やサンドイッチを夕飯として買うのがルーティーンでした。でも、そのコンビニが24時間営業を取りやめてからは、夜の遅い時間帯になると弁当もサンドイッチもみんな売り切れ。深夜帯に営業しないということは、その間の分の入荷もなくなるということなのでしょうか。食品ロスが出てしまうことを考えると、仕方ないのかなとは思いますが、今までに慣れていた分、ちょっと不便にはなりました」
夜遅い時間だけでなく、早朝の利用客にも少なからず影響がある。神奈川県に住む会社員・Bさん(40代女性)はこう話す。
「仕事で出張があると、家を朝の5時頃に出ることも多いんです。そのときは、近所のコンビニに寄って朝食を買っていたんですが、そのコンビニが24時間営業をやめ、朝6時のオープンになってしまいました。今まで自分がいかにコンビニに助けられてきたかを痛感しました」