書籍、日用品、家電、食料品など豊富なラインナップで、プライム会員なら送料無料で届くAmazon(アマゾンジャパン)。すでに生活に欠かせない存在として、ネット通販は「Amazon一筋」という人も多いだろう。実際、「月刊ネット販売」調べによると、2023年度のネット販売売上高の1位はアマゾンジャパンで3兆6556億円と群を抜いている。一方で、近年は家電量販店のネット通販も拡大している。その代表格が、売上高2位につけているヨドバシカメラだ。売上高は2268億円と、まだまだアマゾンの背中は遠いが、前年比8.0%の成長を遂げている。
ヨドバシカメラのネット通販「ヨドバシ・ドット・コム」(以下、ヨドバシ)の魅力はどこにあるのか? 実際に、Amazonからヨドバシにシフトチェンジしたという人たちに話を聞いた。
配達のスピード感、店舗取り置きサービス
メーカー勤務の30代・Aさんは、長年ネット通販はすべてAmazonを利用してきたというAmazonヘビーユーザーだ。
「映画目当てでAmazonプライム会員になっているので、買い物はほぼすべてAmazon。キャンペーンや大型セールも欠かさずチェックし、その度に購入していました」
しかしAさんは最近、Amazonの配達に不満を感じるようになったことをきっかけに、心変わりをしかけている。
「以前はプライム会員なら即日届いていたようなものでも、今は数日かかるようになりました。しかも配達の質が悪くて、届かないこともあったり、袋が潰れた状態で勝手にドアの前に置き配されたりして、ストレスを覚えることが増えました」(Aさん)
そうした中、たまたま欲しいものがAmazonになく、「ヨドバシ」にあったことから、「ヨドバシ」に目を向けたAさん。「あくまで都市部に住んでいる人だけかもしれませんが」と前置きしたうえで、「最近はAmazonよりヨドバシが便利な気がします」と言う。
「確かに品ぞろえはAmazonの方が圧倒的に多いと思いますが、日用品はヨドバシで十分。ある時本を買おうとしたら、Amazonだと到着予定日が4日後でしたが、ヨドバシなら翌日で、そのスピード感に驚きました。もちろん、Amazonは注文する人が多いから配達も滞るとか、それぞれの事情があるのだとは思いますが。
本当に急ぎの時は配送ではなく、店舗で取り置きを選択すれば、当日夜でも手に入るのがありがたいです。都市部ならではのメリットかもしれませんが、個人的には配達面のスピードとクオリティを踏まえて、Amazonよりヨドバシを選ぶようになっています」(Aさん)