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【悪質でなければ公式も容認】ネット上の「ネタバレ・考察」との付き合い方、ファンの間で異なるスタンス 「鑑賞前はシャットアウト」か「事前チェックは欠かせない」か

ネタバレ、見る派?見ない派?(イメージ)

ネタバレ、見る派?見ない派?(イメージ)

 ネット上であらゆる情報が発信されるようになった今、大きな問題となっているのが著作権の侵害だ。漫画、アニメ、映画、テレビ番組などを、著作権者の許可なくネット上にアップロードするのは著作権を侵害する違法行為だが、それだけでなく悪質なネタバレサイトも摘発の対象となり得る。

 10月29日、アニメ『オーバーロードIII』の詳細な内容を画像やセリフとともにウェブサイト上で公開していた会社運営者ら3人が、著作権法違反の疑いで宮城県警に逮捕された。文字起こしネタバレサイトの運営者が摘発されたのは今回が初めてのことだ。

 今回の摘発に対して、『オーバーロードIII』の著作権を保有するオーバーロード製作委員会に参加する株式会社KADOKAWAは、プレスリリースを発表。それによると、当該のネタバレサイトは〈作品内に描かれている登場⼈物の名称、セリフ・動作、情景、場⾯展開などのストーリー全体の克明な内容を権利者に無断で文字起こしし、関連画像と合わせた記事をサイトに掲載して広告収益を不当に得ていました〉とのこと。同製作委員会は東宝とともに、日本コンテンツの海外展開の促進と海賊版対策を目的として設立したCODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)の協力のもと、著作権侵害の刑事告訴をしていたという。

 しかし、このプレスリリースが意外な方向へ波紋を広げてしまった。著作権を侵害していない『オーバーロード』のファンサイトが閉鎖したり、『オーバーロード』の考察動画が非公開になったりしたのだ。文字起こしネタバレサイトが摘発されたことで、一般のファンがネタバレを含む内容をネット上で発信することを躊躇するようになった形だ。

 このような反応を受け、『オーバーロード』のアニメ公式Xは11月12日、“オーバーロード製作委員会からのお知らせ”としてコメントを発表した。今回摘発されたのは法人が運営するネタバレサイトであり、『オーバーロード』以外の作品も被害を受けていたことで法的措置を取ったと説明。

 そのうえで〈しかしながらリリースにより、本件が『オーバーロード』のファンサイトが法的措置を受けたかのように見えたかも知れず、ファンの皆さんを不安にさせてしまったことを謝罪いたします〉とした。さらに〈私たち『オーバーロード』に関わるスタッフ一同は通常のファン活動におけるSNSや感想共有や、作品考察、ファンアート制作などを制限することはございません〉と、ファンがストーリーを考察したり、今後の展開を予想したりする楽しみ方は問題がないと表明した。

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