「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」は初心者向きの投資法だと言われているが、実際に始めるとなれば、口座開設などの手続きが必要だ。「投資は初めて」という人にとっては、それこそが“大きな壁”になりうる。つみたてNISAに関して多くの相談を受けているファイナンシャル・プランナーの清水斐氏が、手続きの4つのステップを教えてくれた。
* * *
昨年1月に「つみたてNISA」の制度が始まって、投資の裾野が広がってきています。私にご相談をいただく中で「投資に興味はあるけど、始めるまでどうすればよいか分からない」という声を多く聞きます。金融機関に出向けば説明してもらうこともできますが、仕事や家事で忙しい中で、平日にその時間を確保できない方も多いと思います。また、ネットで完結できる証券会社は手数料も安く手続きも簡単ですが、初心者にとっては説明を読んでもなかなか理解しにくいもの。
分かりやすくするために、投資を始めるまでの手続きの流れを大まかに分けて紹介しましょう。
【1】証券口座を開設する
【2】証券口座の中につみたてNISA口座を開設する
【3】証券口座にお金を入金する
【4】入金したお金で、運用商品を購入する
つみたてNISAの口座だけを使って運用するとしても、それを包括して管理する「証券口座(証券総合口座)」というものが必要になります(「つみたて」以外で運用したり、株式を購入したりする時にはこの証券口座で保有することになります)。
証券口座には複数種類があり、どの種類の証券口座を開設するかを聞かれますが、最初は「特定口座(源泉徴収あり)」という、税金の処理を自分でする必要がない口座がおススメです。
そして、【2】のつみたてNISAの専用口座を開設します。証券会社のホームページでは、だいたい「つみたてNISA」コーナーが大きく設置されていますから、そこから「つみたてNISAに申し込む」などをクリックすれば手続きに進めます。最近は本人確認書類もネットでアップロードできるケースが増えています。