美術館や歴史的建造物、史跡めぐりが好きというホノカさん(仮名・21歳)。現在は都内の大学3年生で、蒼井優に似ている美形の女子大生だ。さぞかし友達も多く、今時の女子大生らしい楽しいキャンパスライフを送っているかと思い話を聞くと、かなりの苦学生であることがわかった。
ホノカさんは母子家庭で育ち、「裕福な家庭ではなかったから少しでも母の負担を減らしたい」と考えている。現在は奨学金をもらい、週3日の塾講師のアルバイトもしながら大学に通って勉強しているという。
「母は正社員として働いていて、私が大学に進学することも応援してくれました。私は大学進学後も実家暮らしをしているので日々の生活費はそれほどかかっていませんが、大学の学費は奨学金でまかなっています。奨学金は毎月6万円、4年間で約300万円になります。ただ、奨学金って将来返さないといけない“借金”ですよね? 将来の返済を考えると、できるだけ今のうちにお金を貯めておきたいんです」(以下同)
学生に奨学金の給付・貸与を行う日本学生支援機構によると、現在の大学生は2人に1人が奨学金を借りているという。しかし、大学卒業後に奨学金を返済できない人も増加しており、「奨学金破産」に陥るケースも出るなど問題視されている。
サークルでは歴史を学ぶだけでなく、実際に神社や仏閣、現地の史跡を探索する「歴史サークル」に加入しているというホノカさん。
「探索に行くのは自費だから、現地集合・現地解散の場合、夜行バスなどで行って、とにかく費用を抑えています。大学の講義やサークルで歴史に触れるにつれ、大学院にも進学して勉強してみたいなって思うようになったんです。でも、2年間の修士課程に進学するとなると、さらに学費として200万円ほどは必要になりますから……」