チャットツールなどが普及し始めても、ビジネスの場での連絡ツールとして、依然として主流なのが「メール」。ビジネスを進めていくうえで、必須の存在ともいえるが、メールのやり取りに煩わしさを感じることも多々あるだろう。そうしたストレスを軽減するには、どうすればよいのか。最近仕事量が激増したことにより受け取るメール・返信せざるを得なくなったメールが増加したというネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、「メールのあるべき姿」「デキる人と思われるメール術」について考察する。
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最近、とあるイベントにまつわる連絡事項や書類・企画書のやり取りをしています。多くの人がかかわるプロジェクトなので、メールの宛先が15人もいたりします。しかしながら、実際にこのメールに返信をするのは以下の人だけです。
・クライアントを担当する営業のリーダー
・企画担当のリーダー
・実際に手となり足となり動き回る人A(私のこと)
・実際に手となり足となり動き回る人B
・様々な調整をする人
・企画担当の「長老」的な大ベテランのオブザーバー的な人
営業も企画担当も複数名いるため大人数にメールが送られるわけですが、9人は「とりあえず送られる人」でしかありません。なんとなく惰性で全員に送ってしまうわけですが、全員に送るべきメールは「FIXしたもの」「イベント当日の動き等を指示するもの」だけでいいように感じています。
「経緯をすべて送っておくことが証拠になる」的な言い方をする人もいるのですが、いや、メールってものは本当に上記の人だけが実際に返信をするものなのです。他の9人の内5~7人は多分ちゃんと見ていないのではないでしょうか。「私は当日現場でキチンと役割を果たせばいいんだからね♪」と思っているのかもしれません。でも、それでいいのです。
むしろ、イベント当日が近づくにつれ、頻繁に上記6人だけの発信するメールが膨大になり、その他の9人がメインでやっている仕事のメールの中に我々6人のメールが頻繁に紛れ込むだけに、重要なメールを見落としてしまうかもしれない。