お金にまつわる行動や思考は、時代によって移ろうもの。では、「お金持ち体質」「貧乏人体質」を分けるものはなんだろうか。
実は、お金を貯めるためには「脳」が大きく関係するという。加藤プラチナクリニック院長で「脳の学校」代表を務める加藤俊徳さんが解説する。
「数字に強い脳を作ることは、お金持ちになる大前提です。まずは小学校6年生までの算数で、しっかりと脳を鍛えておくことです。その上で、お金持ちになる人というのは、小さい時から労働と金銭の価値をセットで教育されています。つまり、『どのように行動すれば、どれぐらいお金が増えるのか』を学んでいるのです」
ニッセイ基礎研究所の主任研究員・福本勇樹さんが話す。
「私の知人のお金持ちは、自分の子供たちのお金のリテラシー(知識や能力)を高めるため、読み終わった本などを、子供と一緒に中古本買い取り業者の『ブックオフ』に行って売るなどの体験をさせています。
お金を払って本を買い、読んで捨てるのは、ただの『消費』です。一方で、お金を払って本を手に入れて、時間が経った後に、その本を売ってお金を得る行為は『投資』です。大人が株を買って、しばらくした後に売って儲けるのと仕組みは一緒。子供への“投資教育”といえます」
加藤さんは、「いくら貯金箱の中のお金を数えても金持ち脳は鍛えられない」と言う。
「額は小さくてもいいので、子供にこそ、『お金を使う』『お金を増やす』という経験をさせることが大事。それが“生きたお金の記憶”となって脳にたまっていき、大人になってからのお金を扱う能力を左右するのです」
※女性セブン2020年1月30日号