大学受験シーズン真っ盛りのこの時期。最後の追い込みに必死なっている受験生も少なくないだろうが、一方の大学生は学期末試験期間も終わって、比較的ゆっくりと過ごしている時期だろう。大学での評価基準は講義内容や担当教員によってさまざまだが、基本的には出席点やテストに加え、レポート提出が課される場合が多い。この時期、膨大な数のレポートを採点している大学教員に、学生のレポートで散見される“あるある表現”について話を聞いた。
【1】「◯◯をご存じだろうか?」で始まる“問いかけ系”
「レポートの最初の一文で、『YouTuberという存在をご存じだろうか?』、『昨今、話題となっているステマ商法をご存じだろうか?』などと、問いかけてくるものが山程ありますね。複数の講義を合計すると、1000名以上のレポートを採点していますが、この定型句を使う学生は本当に多く、正直やめてほしい」(私大教員/40代・男性)
【2】「~~を祈るばかりである」で終わる“お祈り系”
「考察として『今後、少子化が解消されることを祈るばかりである』とか『LGBTQへの理解がますます進むことを祈念してやまない』など、“お祈り”する学生は多いです。結論として何を書けばよいのかわからないので、このような表現を使っているのかもしれません。就職活動で企業から“お祈りメール”をもらう学生も多いと思いますが、こんなところにも“お祈り文化”が見られるのか、と毎回採点していてトホホな気分になります」(私大教員/50代・男性)
【3】「教授も◯◯してみてはいかがだろうか?」という“提案系”
「採点中によく目にするのは、レポートの末尾で『◯◯先生も、この作品をぜひ観てみてはいかがだろうか?』『この著作を参照してみてはいかがだろうか?』などと、提案してくるレポートですね。読み手への想像力が欠如していると、こうした表現が“上から目線”であることに気づかないのかもしれません」(私大非常勤講師/30代・女性)