新型コロナによる一斉休校で、子育て中の親は働く時間・機会が制約され、家計に負担が生じているケースが少なくない。今回の緊急経済対策では子育て世帯への支援も打ち出され、児童手当が加算される方針だ。
これは中学校を卒業するまでの児童を養育している世帯を対象にした手当。専業主婦と子供2人がいて世帯年収が960万円未満の場合、3歳未満の児童1人につき月額1万5000円、3歳から中学生までは同1万~1万5000円が年3回に分けて支給される。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢氏が語る。
「新型コロナ対策として、次回6月支給分で児童1人あたり1万円が上乗せされます。ただし加算は今のところ1回限りで所得制限があり、世帯主の年収が960万円以上(妻が専業主婦で子供2人での世帯の場合)だと対象外となる見通しです」
この緊急対策だけで十分な支援のはずもなく、他に使える制度をフル活用していく必要がある。
離婚などによってひとり親となった家庭に支給されるのは児童扶養手当だ。最大で月額4万3160円。給付を受けるには、市区町村に相談し、手続きする必要がある。
子育て支援の制度は、自治体ごとに内容等が異なるものが多い。そのひとつが小中学生の児童がいる家庭への就学援助の制度だ。学用品代や給食費、修学旅行費など、補助対象項目は国が定めているものの、どのくらいの水準の援助が受けられるかは自治体によってバラつきがあるので、確認が必要となる。
子供が生まれた際に受け取れるお金も複数あるので、もらい損ねがないようにしたい。前出・風呂内氏がいう。
「加入している健康保険から42万円が受け取れる出産育児一時金はよく知られていますが、それぞれの自治体が独自に用意する出産祝い金は見逃しているケースが少なくない」