コロナ禍にハンカチが売り上げを伸ばしている。生活必需品を取りそろえる100円ショップ「キャンドゥ」の商品カテゴリー別売上高を見ると、「タオル・ハンカチ」の伸びが著しい。2020年3月以降、軒並み前年同月比を超えており、なかでも4月は180%超となっている。
コロナ禍で衛生意識が高まったことがハンカチ人気を後押ししており、手作りマスクの材料としても重宝されているようだ。
こうした需要拡大を追い風にいま、機能性が高いハンカチも数多く登場している。例えば、ユニクロでは速乾性に優れた抗菌防臭「ファインクロスハンカチ」。ブルーミング中西は、繊維に付着したウイルスと細菌の数を減少させる「抗ウイルス ハンカチーフ」。セブン-イレブンは変わり種で、広げればエコバッグ、折りたためばハンカチになる抗菌防臭加工の「エコバッグになるハンカチ」を発売している。
コロナ禍で、ハンカチはどのようなシーンで利用されているのか。消費者たちの声を集めた。
30代の女性会社員・Aさんは、マスク不足が深刻化していた時期にハンカチを使ってマスクを作っていたと語る。
「4月頃だったと思います。店頭にマスクがなくて、手持ちマスクの在庫切れへのカウントダウンが始まっていた時、ハンカチでマスクを作ってみたんです。手芸用のゴムと家にあるハンカチで、おしゃれ感覚で楽しみました」(Aさん)
マスク不足が解消してきた今は、ユニクロのエアリズムマスクに変更。ハンカチは同じくユニクロのファインクロスハンカチを利用している。
「かわいいハンカチやハンカチタオルもいいんですが、濡れたままバッグに入れるのも抵抗あるので、ビニール袋のなかに入れて携帯していました。でも、それが面倒なのと、やはり衛生面や臭いが気になってしまって、今はすぐに乾くファインクロスハンカチ2枚をバッグに入れて持ち歩いています」(Aさん)