今年も残り2か月。新型コロナウイルスに振り回された1年だったが、今までいろいろと自重してきた人もそろそろ「年末年始の過ごし方」を考え始めている頃だろう。
「正月休みは家族揃って夫の実家の徳島に帰省する予定です。新型コロナで周囲の目もあるし、久しぶりにちょっと贅沢もしたいから、実家ではなく温泉旅館に泊まるつもり。だけど、ウチと同じように『Go Toトラベル』の利用を考えている人が多いのか、泊まりたい宿はどんどん予約で埋まっていく。“早めに計画を立てないと泊まれなくなる”と夫をせっついています」(40代主婦)
国土交通省の発表によると、7月の事業開始から10月15日までにGo Toトラベルを利用して宿泊した人数は、すでにのべ3138万人。来年1月末までの販売が予定され、年末年始にGo Toトラベルを利用する人は増えそうだ。トラベルライターのSHIORIさんが言う。
「休みを分散させたい政府の要請で年末年始が長期休暇になる可能性のある企業があるので、年末年始の駆け込み予約が始まっています。また、11月17日以降の予約分については、7泊までという制限がつきました。その制限前に予約しなければと、さらなる需要が生まれているので、いまのうちに予約した方がいいです」
そもそも、Go Toトラベルはどれだけお得なのか。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんが説明する。
「キャンペーン対象のホテルや旅行商品を利用すると、宿泊費や交通費などが35%割引になり、旅行先の飲食店や土産物店などで使える地域共通クーポンが15%分もつくので、旅行代金は実質的に半額になります」
支援額の上限は1人1泊当たり2万円で、日帰り旅行は1万円。家族4人で旅行すれば、1泊あたり最大8万円もお得になるのだから、これを放っておく手はない。
「新幹線や飛行機だけを予約してもGo Toトラベルの対象にはならないので、ホテルとセットにした方がトータルで安上がりになることが多いんです。例えば実家に5日間帰省する際、新幹線の往復日を決めて、その間のホテル宿泊を1泊だけつけるというツアーが存在します。その日以外を実家で過ごせばほかの交通費も含めた旅行代金が割引になるので、断然お得です」(風呂内さん)