長く続く巣ごもり生活の間に家の整理をする人が増えている。そんな人たちの強い味方となっているのが収納ボックス。たとえば無印良品の「頑丈収納ボックス」は、外遊びブームで人気に火が付き、2018年以降、毎年10万個ずつ売り上げを伸ばす、無印良品の鉄板人気商品だ。
「もとは取引先の工場で細々と生産されていた製品を無印良品が発掘し、2011年に商品化しました。手荒く扱っても丈夫で、屋内外で使える万能さが魅力です」(良品計画担当者)
かつて無印良品で10年間インテリアアドバイザーを務めた整理収納アドバイザーの長谷由美子さんも、当初から「物の保管ならこれ」と、頑丈収納ボックスを提案してきた。
「段ボールは経年劣化するし湿気に弱い。その点、ポリプロピレン製のこのボックスは手入れも楽で、見た目に反して軽い。ポイポイッと適当に物を入れてもふたを閉めれば外からは整然として見え、片付いた感も大きい。整理整頓が苦手な人の味方です」(長谷さん・以下同)
サイズは小・大・特大の3つ。
「“特大”は持ち運びには不向きなので、滅多に使わない大きな物を入れ、押し入れに保管するのにおすすめ。ほかの“小”と“大”も頻繁に使う物ではなく、たまに使う物を保管するためのツールと考えましょう」
片付けといえば、押し入れやクローゼット内の整理を想像しがちだが、「実は物が増えていく生活空間こそ、整理の工夫が必要」と長谷さんは言う。
「年を取ると部屋間の移動が減ります。2階にはあまり上がらなくなり、キッチンや玄関まわりなど、頻繁に過ごす場所に物を置く傾向にある。これらの場所では、小さい単位で保管する方法がおすすめ。たとえば、特定の時季にだけ使う鍋道具や災害用品などをセットにして“小”や“大”のボックスに収納し、重ねておけばスッキリします」
自宅の整理に取り入れたいボックスを使った整理例を紹介する。