日本で取得できる資格の数は1000以上。稼げる資格もあれば、それだけでは収入につながりにくい資格もある。国家資格を取得するには、大学や専門学校で特定の科目を履修する必要があるが、中には学歴や年齢不問のものも。後者はチャレンジしやすく、資格が取得できれば就活にも有利になる。
そこで、学歴、年齢を気にせず働くために、専門家と達人がおすすめする、地味ながら需要のある4つの資格を紹介しよう。
宅地建物取引士(宅建士)
不動産の売買や賃貸物件の斡旋時に、その土地や建物について詳しく専門的な説明をすることができる国家資格。
宅建士の資格を持つ主婦ライターのまいさんは、「不動産系企業以外の就職にも有利」と言う。
「宅建業を営む場合、従業員5人以上につき1人、宅建士を置く必要義務があります。不動産業界は女性の働き手が少ないので、宅建を持っていると就職に有利です。宅建士の収入はバラつきがありますが、一般的には300万~600万円といわれています。不動産仲介会社はどの街にもあるので求人も豊富。不動産以外でも、金融機関や建設会社など不動産にかかわる業種では、この資格があれば資格手当がつくなどの評価対象になる可能性が高いですね」(まいさん)
難易度★★★
受験資格:不問。
受験時期:原則年1回、例年10月に実施。
受験費用:7000円
合格率:約15~18%
日商簿記2級
業種を問わず、持っていれば役立つ検定の代表格がこの資格。求人サイト『しゅふJOB』を運営する『ビースタイル メディア』代表の小牟田斉美さんが言う。
「経理などの事務仕事はいつの時代も人気ですが、難易度の高い2級以上を持っていると就職に有利です。特に企業の経理部門は簿記資格を問われることが多く、2級以上を持っていれば実務経験がなくても正社員に採用されることがあります」
収入は、月収20万円前後が目安だという。
難易度★★~★★★★
受験資格:不問。
受験時期:年3回(6月、11月、翌2月)実施。あるいはCBT試験を受験。
受験費用:3級2850円、2級4720円、1級7850円
合格率:3級は約50%、2級約15~30%、1級約10%