コロナが落ち着きを見せ、旅行にも、飲みにも行きたい。そのための「小遣い稼ぎ」としておすすめなのが、フルに働かなくても空き時間を使って稼げる“ちょこっとバイト”だ。
しかも、歳を重ねるほどより有利に稼げると指摘する声もある。個人の趣味やスキルをインターネット上で“取引”するサービスが登場したからだ。
武器になるのは、これまでに培ってきた「人生経験」だ。社会保険労務士の須田美貴氏がいう。
「最近は、その人が持つ知識や技能をお金にできる『スキルシェアサービス』が登場して、経験や技術が豊かな人ほど自由な時間を切り売りして稼ぎやすくなりました」
そうしたサービスを提供する代表的なサイトが「ココナラ」だ。同社広報担当の柳澤茉美氏が解説する。
「ココナラに登録すると、仕事の経験や趣味で極めた技術などを商品として出品できます。弊社のサイトの利用者には、カメラが趣味なら写真撮影の代行、文字を書くのが上手なら宛名の代筆など、長年得意にしてきた分野を誰かの代わりに行なって対価を得ているシニアの方が多いです」
代行は元手がかからず、個人の能力だけで稼げる。例えばプラモデルの製作代行だ。長年のプラモ製作の趣味をお金に変えている埼玉県在住の60代男性が語る。
「ガンプラ(機動戦士ガンダムシリーズのプラモデル)を例に挙げると、プラモを組むだけの『素組み』の場合は500円ほどですが、パーツにヤスリ掛けをして部分的に塗装を施す場合は3000円の報酬をもらっています。
さらに、パーツの形を補正したり、ガンダムの首の長さを数ミリ伸ばすなど、よりリアルに作品の寸法に近づける『スクラッチ』まで行なうと、報酬が1万円ほどにアップする。コンスタントに月に1回程度の依頼をいただいています」